状況に合わせたサービスを提供しよう

現場の介護スタッフは高齢者が安心して生活できるようにお手伝いをする、とても重要な役割を果たしています。しかし、同じ介護の仕事と言っても高齢者の介護度によって仕事内容は異なり、高齢者一人ひとりに合わせた介護サービスの提供が行わなければなりません。

例えば、特別養護老人ホームなどの要介護度の高い高齢者が利用する介護施設では、24時間体制での介護サービスの提供が必要になってきます。さらに、感染症など医学的知識が必要になる場面も多く、身体介護や生活援助などの介護サービス以外の知識や技術が求められることもあります。

一方で、デイサービスなど比較的要介護度の低い高齢者が利用する介護施設では、今できることを低下させないような介護の知識や技術が必要になってきます。高齢者自身ができることまで介護スタッフがお手伝いをしてしまうと、残存機能を発揮する機会を奪ってしまうことにもなりかねません。

さらに、高齢者のADLの状態に合わせて気を付けなければならないことが、コミュニケーションの取り方です。ADLの状態によっては言語障害などにより、上手に言葉を発することができない高齢者もいます。また、聴力に障害が出ている人もいるでしょう。そのような高齢者に対して、自分のペースで会話を進めてしまうと、高齢者が戸惑ったり不快に感じることがあるかもしれません。

仕事を効率的にこなすために高齢者とのコミュニケーションがおろそかになってしまうこともあるかもしれませんが、介護の仕事は信頼関係が大切だという事を忘れないようにしましょう。